2012/04/04

記憶


前のお話の続きです。
ちょっと手抜きっぽい感じもするけど
なんだか思い浮かばなかったので・・・。
ではどうぞ。


蝋燭の灯りに照らされる体
吹き抜ける風で炎がゆらめく。


消し去りたい記憶の場所に
自らの意思で再び訪れる。


服を脱ぎ捨て産まれたままの姿で記憶の階段を下っていく。
一歩ずつ自分の意思で。


忌々しい場所。
鼻に付く匂いが辺りに漂う。


暗闇から浮かび上がる黒い影。
獲物を見つけひたひたと擦り寄る。


暗闇に飲み込まれる
でもそれは自ら望んだ事。


荒々しい化物の呼吸。
なんの躊躇も無しに体を貪る。


何度も繰り返される行為。
ただなすがままに身を預ける。


あの痛みの記憶がよみがえる。
まるで見せ付けるかのように


それはゆっくりと私の体に飲み込まれていく。
周囲に広がる香りが感覚を麻痺させる


そして始まる激しい行為。
肉と肉のすり合う音だけが響き渡る。


一段と激しくなる行為。
全てを受け入れよう。


そして全ては終わりを告げる。


おしまい。

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